熊野


三重県 紀北町・馬越峠






三重県 熊野市
丸山千枚田
 平成16年にユネスコ世界遺産に登録され、再び脚光を浴びはじめた熊野。三重県側の熊野古道は、伊勢路といわれる、伊勢神宮から熊野三山までを結ぶ路。紀伊路は皇族の通った道だが、伊勢路は庶民の道と言われている。石畳の道は、雨の多い地域であるため、土砂の流出や路の崩壊を防ぐのが目的。しかし、緻密に計算され、疲れにくい構造になっているため、比較的気楽に散策できるようになっている。
 熊野は言わば陸の孤島。ここへのアプローチは、大きく紀伊半島を迂回するか、紀伊山地の山中を縦断するしかなく、大阪や名古屋の都市部からも3時間近くかかる。しかも鉄道も特急の本数は少なく、やはりかなりの時間がかかる。しかし、そんな遠い熊野故、独自の文化を継承しながら今日に至ったかのように、どこか懐かしい町並みが残っている。したがって、熊野は、自然風景よりも、風土や生活感を主体とした撮影が向いている。
 先にも述べたように、熊野は雨が多い。そのため、古道の石畳には苔が生えている。特に、尾鷲から海山町にかけての馬越峠は檜の森にシダが生い茂り、独特の景観を醸し出している。
 紀和町の山間部に広がる、丸山千枚田も魅力。なだらかな斜面に1300以上の棚田が広がっている。ゴールデンウィーク前の水田に水を張った直後か、秋の借り入れ時が特にいい。
 熊野には様々な神話や、信仰と言った人の心に根強く残る風景が魅力な地域。それを自分なりにどう表現するかがカギとなる。