吉野路





 
  奈良県 明神池       奈良県 下北山村






         
   奈良県 大台ヶ原      奈良県 下北山村
                        石ャ塔
 吉野路というのは、奈良県の南部、橿原から国道169号線を南下し、吉野町、川上村、上北山村、下北山村を通り、三重県の熊野、尾鷲に抜けるルートを言う。特に南部は紀伊山地の中心部に当たり、世界遺産の地域でもあるためすばらしい自然環境が残っている。
 吉野と言えば桜が有名であるが、吉野の桜は撮影が難しい。これは、吉野山側からの撮影のみで、山に咲く桜を隣の山から眺めて撮ることができない。また、有名観光地であるため当然観光客が多い。しかし、吉野には周辺にもすばらしい桜が咲いているので探してみると名木が簡単に見つかる。
 吉野からさらに南に入った所にある、大台ヶ原もいい。ここは、紀伊半島最大の秘境で、山頂付近は苔むした森や、枯れ木が林立した荒涼たる風景が広がる。山頂付近は1時間ほどの徒歩撮影である。
 さらに南下したところにある、不動七重の滝もすばらしい。関西圏屈指の名瀑で、七つに折れ曲がる滝の全容を見ることはできないが、その迫力には圧倒される。山奥を流れる姿を広角で捉えるのもいいが、流れの部分を超望遠で切り取るのも面白い。ちなみに、1時間ほど歩けば滝壺付近まで行けるルートもある。
 あと、もう少し南に下った所にある明神池もいい。ここは、倒木が沈む水面を、朝霧と絡めて撮ると実に神秘的である。この池から林道を上がったところにあるのが石ャ塔。ここも霧を絡めると、仙人界のような幻想的な風景が撮れる。
 なお、紀伊半島の山間部は、驚くほど水が澄んでいる。これは、紀伊山地の豊かな原生林が何年もの歳月をかけて雨水を濾過し、美しい澄み切った水を作り出しているためだろう。また、この付近は川底が丸い石で敷き詰められている。これも、澄んだ川水の要因となっている。